PB-cLc帽体・多段階発泡緩衝ライナー
帽体は、さまざまな素材を丁寧に積層したPB-cLc構造。重量増を抑えるべく、従来のMZとは違った配合比率で素材を積層し、さらに必要箇所にはスーパーファイバーベルトで補強するなど、職人技ともいえるバランス感覚で仕上げられている。また、一体成型による多段階発泡ライナーは、前頭部、側頭部、後頭部、天井部それぞれにさらに細かく発泡倍率を変化させて、緻密な硬度設計を行っている。
ヘルメットの安全性能を決定づける、この帽体と緩衝ライナーという重要な二つの構成要素を、それぞれ練り上げることによって、重量増加を抑えた、コンパクトなフォルムを実現させた。


頬部緩衝ライナー
『ドルフィンリブ』で剛性を確保されたチークガード部内側には、フルフェイスに使用される同基準のシステムパッドを採用。SZシリーズイヤーカップ内に用いられた緩衝ライナーよりも、2倍以上の厚みと面積を有し、フルフェイスと同等の高い衝撃吸収能力を確保。優れた安全性能を実現している。
コンパクトフォルム

スネル2010規格は、より強固なシェルと柔らかなライナーが要求される。シェルにはPB-cLc構造、さらに部位ごとに発泡倍率を変化させた多段階緩衝ライナーを組み合わせ、重量増加を抑え、頬部下部までしっかり守るコンパクトなフォルムを実現している。

ロングチークガード
より広い保護範囲を確保するために、チークガード部を左右30ミリずつ延長。チークガード部に設けられた『ドルフィンリブ』とあわせ、フルフェイス並みの頬部保護性能を実現した。さらに、フルフェイスと同様のシステムパッド採用により、チークガード部のホールド面積を拡大。頬部下部からしっかり押さえることで、従来のオープンフェイスにはない深いフィット感を実現。

ニューESF
(エッグ・シェイプド・フォルム)
帽体下部にぐるりと周状に設けられたドルフィンリブが、自動車のバンパーのような緩衝装置の役割を果たし、側面からの耐圧性能を向上させ、帽体下部の剛性を格段に高めている。さらに、帽体下部の間口を広げることで、強固で頑丈なヘルメットでありながらも、スムーズな脱ぎ被りを実現。なおかつ、ドルフィンリブは帽体下部を流れる空気の整流効果をも担っており、安全性はもとより、空気の流れをよりスムーズにしている。
CTバイザー
目を射る日差しや夕陽のまぶしさを遮るCTバイザー。デュアルピボット開閉システムにより、全開時のシールド位置を低く抑えることで、バイザーそのものを低く設置している。また、バイザーとヘルメットとの間にエアーパスを設けることで、バイザー下で渦巻く空気を逃がし、高速走行時の風圧によるあおり等の抵抗を最小限に抑える。
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