用途にあわせたヘルメット選びをしましょう
ヘルメットの規格について
現在、日本で販売されているヘルメットには、品質保証のための規格および制度が4種類設けられ、それぞれ厳しい検査基準が設定されています。しかし、検査内容が異なるため、   ヘルメットの強度の面では違いがあります。 自分が使う目的にあわせたヘルメット選びをしていただくために、まず、それぞれの規格の内容を理解してください。
SNELL規格 最も信頼できる最上級の規格です
アメリカ合衆国カリフォルニア州サクラメントを本拠地とするスネル記念財団は、非営利的機関として組織され、人々の安全のために活動を行っています。この財団の定めるSNELL規格は、『約5年毎に規格が見直され、その度に厳しくなる』という、他の規格では見られない特徴を持っています。これは、『最大可能な防護こそ、望ましい最終的なゴールである』という前提の下、『テスト条件を設定する際にも、最もシビアな条件を採用する!』というフィロソフィー(原理)に則ったものです。
JIS規格 国際基準に則った日本の工業規格です
日本工業規格(JIS)は、工業標準化法に基づき制定された規格で、JISマーク表示制度によって品質内容を規定し、適合製品に付与するために制定されています。ヘルメットのJIS規格、『日本工業規格、乗車用安全帽』は、日本工業標準調査会の調査審議を経て、通 商産業大臣により平成12年3月20日に『新しいJIS規格』へと改正されました。この規格改正に伴い、そのテスト方法が国際基準に則った方法に変わりました。また、新しいJIS規格では、A種、B種、C種の分け方がなくなり、『二輪車全般 』という一つの規格になり、旧JIS規格のA種にあたるハーフ型ヘルメットには『付属書』という別 な規格が用意されました。
PSマーク これをクリアしないと販売することもできません
消費生活用製品のうち、構造、材質、使用状況等からみて、一般 消費者の生命または身体に対して特に危害を及ぼすおそれが多いと認められる製品は、政令で「特定製品」と指定されています。このうち、国で定めた技術上の基準に適合したものに、このPS(Product Safety)マークが表示されているのです。製造メーカーが、自社製品にPSマークを表示するには、一定事項の届け出を行い、自らの製品に検査(自社または適当な民間検査機関)を実施し、当該検査記録の作成およびその保管が必要とされます。なお、PSマークを表示していない乗用車用ヘルメットの販売、または販売目的での陳列は禁止されています。
MFJ公認 公式レース出場のための必須制度です
FIMマーク
MFJマーク
MFJマーク
各種モーターサイクルスポーツを統括し、開催・公認・指導・普及を行う団体、財団法人日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ)。このMFJが、競技者の安全のために定めた競技用ヘルメットの公認に関する規定をクリアしたヘルメットには【公認シール】が貼られます。なお、MFJ等の公認レースの車検時に、【公認シール】がヘルメットに貼られていない場合、レース出場資格を得ることができません。

●FIMマーク・白
MFJ公認の【スネル規格品ヘルメット】に貼り付けられるマークです。国際格式(FIM公認)のロードレースとモトクロスには、このマークが貼られたヘルメットが必要です。

●MFJマーク・金
MFJ公認の【JIS規格品ヘルメット】に貼り付けられるマークです。MFJ公認のロードレースとモトクロスには、このマークが貼られたヘルメットが必要です。

●MFJマーク・銀
MFJ公認の【JIS規格品ヘルメット】に貼り付けられるマークです。MFJ公認のトライアル競技には、このマークが貼られたヘルメットが必要です。
■MFJ公認への追加テスト
「JIS規格品ヘルメット」をMFJに公認申請する場合、ロードレース用ヘルメットに関しては、追加テスト「耐貫通 性試験に合格する事が義務付けられます。テストの方法は、重さ3kgのストライカーを高さ3mから落下させます。そして、ストライカーの先端が人頭模型に接触しなければ合格です。



←公認申請テストの落下高さ・3m
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←JIS規格の落下高さ・2m

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