ARAI SAFETY規格適合はあくまで入り口
そこから始まるアライのこだわり

プロテクションの進化を追求し続けるアライヘルメット。
最も厳しいとされるスネル規格をほぼ全モデルでクリアしながらも、
現実の衝撃から護るという、規格の先を見据えたヘルメットづくりをしています。
アライは常にライダーの頭を護るために小さな進化の積み重ねを続けています。
そして、選手用と市販品の安全性を区別することもありません。
※衝撃吸収性において

ARAI HEARTアライにとってやりすぎは無い
こだわりの積み重ねで進化を続ける

スネル規格は、様々な厳しい要件をクリアしなければ、取得できません。
その厳しさもアライにとっては、護るためのひとつのチェックポイントです。
そして、アライが目指すのは規格の先にある、予測不能で、試験室で行われる規格試験よりも厳しい「現実の衝撃から護る」事です。
アライは長い歴史の中でさまざまなシーンで起きた現実を検証し、やった方が良いと思うことは、たとえ小さくても改良を繰り返し積み重ねてきました。

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規格にこだわらないことがこだわり

現実の世界で起こりうる万一の際の衝撃は、試験室の規格試験とは異なる予想不能のものであり、あらゆる可能性があるから、そんな現実には話題性を狙った奇策など通じはしないことを、アライは長い歴史を通じての経験から学んでいます。実績に裏打ちされた確かな基本の上に、より高度の改良を積み上げていく、それが本物のプロテクション向上に続く道です。

でも、安全基準を満たす安全性の確保に至るとき、それより先のプロテクションには何をすべきかを説く指導書などありません。資本の意志に忠実な経営なら、それより先は当然、プロテクションの追求より、販売競争に勝つことを優先に走るでしょう。

しかし、アライは違います。

事実、アライの最たる違いは、安全規格を超えるレベルのプロテクションにあります。
アライの創始者は新しいものを創造することを愛していた人でした。そしてなによりも、バイクを愛するライダーでした。
彼は1950年代初頭、ヘルメットなどない戦前に自らの頭の保護のために、日本で初のオートバイ用ヘルメットをつくって、今日のオートバイ用ヘルメットの基礎を確立しました。
日本のヘルメット産業はアライが生み出しました。もちろん創業時には、ヘルメットの安全規格もありません。
これは、純粋にプロテクションの追求でヘルメットをつくり始めたことを意味します。

アライも当然規格は取得します。しかし規格にはこだわらず、規格試験を超える現実の衝撃を見据えた安全性能を追い続けています。

品質管理 規格担当

安全規格をアライ哲学に当てはめ
作品を作っています

アライのヘルメットは丸く滑らかな帽体に強靭さを与え、柔らかいスチロールを組み合わせることで、他には真似ることのできない安全性を発揮させるために、社内の衝撃吸収試験を行っています。

世界にはヘルメットに関するさまざまな規格があります。それらに対応するため、試験は日々繰り返されていますが、アライの目指すところは実際の衝撃からライダーの頭を護ることだと考えています。
規格の要求以上を求めるアライにしか実現できない安全性は、公道での予想しがたいアクシデントの時でも、お客様の頭を護るために最大限働いてくれると信じています。

単純に規格試験に合格させることだけではなく、規格をアライの哲学に当てはめて、作品(製品)に本当の安全性を持たせることが我々の使命であると考えています。

R75 SHAPE衝撃をかわす
経験の積み重ねから生まれたシェイプ

優れた衝撃吸収性能は絶対の条件ですが、どんなヘルメットでも吸収できる衝撃エネルギーには物理的に限界があるのも事実です。

ヘルメットが障害物にぶつかった瞬間、すべらせて衝撃はできる限りかわす。そうすれば限りある衝撃吸収の性能も働く場を得て、カタチも大きさもどの方向から来るかも予想がつかない現実の衝撃から、頭を護る可能性が高くなります。

万一の際、真っ先に働く「衝撃をかわす性能」には、「丸く、滑らかで、剛い」帽体がより有効であることをアライは長い歴史の中で学びました。公の規格がどうであれ、自らもライダーで自分自身の頭を護ることも考えるアライは、この基本を決して忘れません。

衝撃はできる限りかわす。そして、かわしきれなかった分を吸収する。それが、頭を護る上で基本だとアライは考えます。

万一の転倒の際、衝撃を「かわす」ためにアライの帽体は全てのモデルで、規格による参照平面上の頭部保護範囲において、曲率半径75mm以上の連続した凸曲面で構成された「R75 SHAPE」を採用。また、ヘルメットに装着されるエアロパーツも転倒の際の衝撃で外れることにより、より広く滑らかな面で衝撃を受けることを可能にしています。

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ARAI STANDARDSアライヘルメットがクリアする各種規格

アライにとって規格クリアはあくまでも通過点。
ですが、規格をおろそかにしている訳ではありません。
規格は安全性能の基本。基本を守れないヘルメットに現実の衝撃から頭を護ることはできません。
現状、スネル規格においては多くのメーカーが「レース用モデル」だけの適合に限定している中で、アライはカタログ掲載モデルの約90%以上、フルフェースモデルでは全て(ジュニアモデルを除く)がスネル規格適合品です。

なぜ、スネルにするのか?
サーキットと公道で、安全性に差をつけることはできません。公道に、より多くの危険が潜んでいる場合もあるからです。
スネル規格品は、その厳しさから、非適合モデルに比べ重量が重くなる場合もあります。アライは独自の技術と経験を活かし、スネル規格品でも、できる限り、軽量でコンパクト。そして低重心化を目指し、使用時に重量感を感じさせないヘルメットをつくり続けています。

SNELL最も信頼できる最上級の国際規格

アメリカ合衆国カリフォルニア州サクラメントを本拠地とするスネル記念財団は非営利機関として組織され、ヘルメットの安全性確保のために活動を行っています。

この財団の定めるSNELL規格は、「5年ごとに規格が見直され、その度に厳しくなる」という、他の規格では見られない特徴を持っています。

これは「最大可能な防護こそ、望ましい最終的なゴールである。」という前提の下、「テスト条件を設定する際にも、最もシビアな条件を採用する」というフィロソフィー(原理)に則ったものです。

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PSC販売に不可欠な規格

日本国内で販売されるヘルメットは、消費生活用製品安全法に基づきPSCマークの貼付が義務づけられており、この国の定めた安全基準をクリアしない限り販売することはできません。

2017年4月、このPSC安全基準が改正され、現行のJIS規格の基準と同等になりました。これにより、すべてのヘルメットが、JIS規格レベルの安全基準を要求されるようになったのです。以前は、PSC規格より厳しいとされていたJIS規格の優位性こそなくなりますが、ライダーはより安心してオートバイを楽しめるのではないでしょうか。

もっともアライのオートバイ用ヘルメットの主要ラインナップは、衝撃吸収試験においては世界で最も厳しいといわれるスネル規格をクリアしています。また、少数のJIS規格表示のヘルメットにおいても、スネル規格で要求される、より厳しい耐貫通性試験をクリアします。

いつの時代もアライは、プラスアルファの安全性能をお届けします。

MFJ公式レース出場の公認制度

各種モーターサイクルスポーツを統括し、開催・公認・指導・普及を行う団体、一般財団法人日本モーターサイクルスポーツ協会(Motorcycle Federation of Japan)。

このMFJが、競技者の安全のために定めた競技用ヘルメットの公認に関する規定をクリアしたヘルメットには「公認シール」が貼られます。

なお、MFJ等の公認レースの車検時に、「公認シール」がヘルメットに貼られていない場合、レース出場資格を得ることができません。

【MFJマーク・特別推薦白ラベル】
「スネル規格」をクリアしているヘルメットに貼られます。国際格式(FIM公認)・MFJ公認レースには、このマークが貼られている必要があります。
【MFJマーク・金ラベル】
「JIS規格」をクリアしているヘルメットに貼られます。MFJ公認レースには、このマークが貼られている必要があります。

「特別推薦白ラベル」は最高グレードの証で、市場のヘルメットでは殆ど見かけませんが、アライのフルフェース全モデル(ジュニアモデルを除く)についています。

EPISODE開発秘話

日本初のオートバイ用ヘルメット

ヘルメット規格などない65年以上前に、試行錯誤しながら自身の頭を護るため、日本初のオートバイ用ヘルメットを先代社長がつくったのがアライヘルメットのスタートです。現在では、世界中の多くのヘルメットメーカーが使用するFRPと発泡スチロール製衝撃緩衝ライナの組み合わせを、国内で初めて採用したのもアライヘルメットです。

アライの歴史は、日本のヘルメット産業の歴史でもあるのです。

スネル規格との出会い

1963年、実際の衝撃を想定し、独自につくっていたヘルメットが、そのまま日本で初めてのスネル規格品ヘルメットとして認定されました。以来50年以上アライヘルメットはスネル規格の安全思想に賛同し、フルフェース(ジュニアモデルを除く)にいたっては全モデル、全製品ラインアップにおいても90%以上で同規格を取得するヘルメットをつくり続けています。

日本から世界進出

70年代、先代より引き継いだ現社長が、アライを世界が認めるブランドにすると決意したとき、最初にとったステップは、アライの頭を護る性能を、その時代のレースシーンに君臨していたブランドのそれよりも、はるかに優れたものにしようとする、無謀ともいえる挑戦でした。

1977年に橋脚をヒントにcLc構造(複合基材積層構造)を開発し、軽量ながらも強靭な帽体をもつヘルメットをつくることが可能になり、そのアライの飛び抜けた水準にあるプロテクションの実力は、世界の人々を驚かせました。

その後、アライを使用するフレディ・スペンサーが世界チャンピオンを獲得し、2輪ライダーのみならず、モータースポーツの最高峰F1をはじめ、多くのトップレーサーに愛用され、彼ら自身の評価からも、世界で最もプロテクションが高く、フィット感の良いヘルメットであると、世界中のライダー、レーサーから認められるようになりました。

全てのライダーへ

1977年、当時契約ライダーのみに行っていた帽体の厚み二重検査を市販品のヘルメットでも開始し、全数帽体二重検査となりました。
これは安全性において、全てのライダーに平等であるべきだというアライヘルメットの信念からです。

現在でも、製造した全ての帽体において二重検査を行っているのは、世界でもアライヘルメットだけです。

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